HONDA TACT BASIC 走行距離35,000kmを超えたので、今回は「トランスミッションオイル交換」DIYメンテを実施。オーナーズマニュアルを見ると、何と!エンジンオイル「E-1」が推奨オイルとなっている!なんてDIYメンテを簡単にしてくれる仕様だったのだ~。 ただし、トランスミッションのナットボトルはたったの1つ。ええ、ドレインボルトがないじゃありませんか~。

ホンダタクトベーシック
トランスミッションオイルのナットは1つのみ

ホンダ エンジンオイル「E-1」
スクーター専用MBオイル
何と!トランスミッションオイルも同じ「E-1」

 バイク屋さんに聞くと、「基本的にギア分解時にオイルは交換すればいい」と言っていたが、どうしてもトランスミッションオイルを交換したかった。そしたら、「オイルを注入して押し出しで交換するといい」と教えてくれた。 そして、用意するものは「注射器」に決まりだ。100円ショップの「化粧」コーナーで化粧水を小瓶に入れるための100円の注射器なのだ。 そして、もうひとつ用意したのは、エンジンオイルを入れ過ぎたときに、抜き取りのために100円ショップで買ったポンプ。

右)100円ショップの化粧用の注射器先端を少し折り曲げておく
左)100円ショップのポンプはノズルが太くて入らない!注入用に使用した

 いよいよ開始!トランスミッションオイルのナットをレンチで回して外したら、穴が見えてきた!この穴の下までが規定のオイル量。つまりガンガンに注入して、余ったオイルが、あふれ出てきたら完了。 交換方法をいろいろ考えてみたが、注射器の針の先端を奥底にさして、新しいオイルを注入する「古いオイルの押し出し方式」で交換しようとも思ったが、ここは確実に「古いオイルの抜き取り方式」でトライ。 ギアオイルに金属片が混ざっていると、注射針の先端が目詰まりするかもしれんが、まずは古いオイルを抜き取ってみるのだ。

穴の右上から斜め下へ挿入
注射針は細いのでギアに当たらず
隙間にうまく入ったぞ!

こりゃ!いい!100円ショップの注射器最高!
100mlの内60mlくらいしか抜き取れなかった

 注射器で古いオイルを抜き取る際、結構、ごく僅かなオイルを少しづつ吸い出すので、1回3分くらいかかるのだ。疲れるのだよ~。これを3,4回繰り返して、およそ60ml(オイル総容量100ml)の6割くらいで、吸い取りができなくなった。 次に、E-1オイルをポンプで静かに穴から注入。そして、注射針を底まで刺し、古いオイルが底に集まるのを狙って、吸い取る。これがベストなオイル交換だろう。 2度目の注射器で吸い取ったオイルはやっぱり、汚れており古いオイルなのだ。そのうちキレイな注入した新しいオイルの色に変わった。これで、恐らく、9割以上のトランスミッションオイルは新しいオイルに入れ代わったハズなのだ~。

新しいオイルを注入し、吸い取りを2回程繰り返す
お出ましになった廃油は
新しいオイルと古いオイルが混ざっているが真っ黒!

 いや~、久々に気持ちいいバイクDIYメンテができたぞ~。道具さえ用意すれば、所要時間20分程度でタクトベーシックの「トランスミッションオイル交換」は可能なことが判明したのだ~。 そして、走行テストを実施。停車時のアイドリングの音と振動が「半減」!「トランスミッションオイル交換」の効果は絶大だ。特に、後輪真上のシートへ伝わる振動が半減。しかも、とても静かになったのだ。 そして、さらに「スーパーゾイル」を購入し、10%を注入したら何と!驚くべきことに!走り始めのトルクが体感20%くらいアップしたのだ! パワーロスが後輪のミッションギアで発生していたのだろう。まるで新車購入時の加速が蘇った!ドライブベルトのヘタレじゃなかった。ホンダタクトのギアオイルをDIYできるように、なぜ排出用のドレイン穴の設計をしなかったのか不思議でならない。 加速性能が低下している人は「トランスミッションオイル交換」のDIYをお勧めするぞ~。